2015年02月17日

オル太「ヘビの渦」

オル太が久々に私たちの前に姿を現しました。
しかも新しくなって。

ところは恵比寿のNADiff a/p/a/r/t(ナディッフ アパート)。
地下に続く階段を降りるとほんのり線香の匂い。
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なに? なに? と思いながら目にしたのがこの光景。
大きな水面に浮かぶ新作「ヘビの渦」。

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こちらは「ヘビの渦」の中の「電波の礎」。
昨年11月の「東京デザイナーズウィーク」が初出。
現代の鹿おどしは蚤の心臓に当たり、カチッ、カチッと音を立て、
水が溜まるとハイブリッドオルガネラの頭蓋骨に流れ落ちます。

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零人札」。都市も国家ももともとは
人びとが暮らしやすくするためのものだったのに、
形骸化し、自己目的化した管理社会の渦にのみ込まれ、
ついにそこに人びとはいなくなってしまいました。
「零」の文字が刻まれた紙幣が虚しく宙に浮かびます。

巨大な鏡のようなお札は、
脳ミソの上に立つ国会議事堂を映し出します。
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これは「脳の墓標」と呼ばれています。
議事堂の裏側(手前側)は墓石になっていて、
香炉にはお線香が焚かれていました。
地下に入って、真っ先に鼻にきた匂いはこれだったんですね。
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「零人札」の向こうの壁に映し出されているのは
零選挙ポスター掲示場」。
人びとから選ばれたはずの政治家が、人びとを無視し続けた結末です。
手前のラッパのようなものは「肺の蓄音機
(写真にうつってるものと奥の壁のふたつあります)。
身体の声を聞く装置。
しかし、聞こえてくるのは温かみのない人工的な「声」ばかり。

農村から都市へ。過去から現在、そして未来へ。
オル太の表現フィールドはここ一年ほどで大きく変化しています。
フランスの哲学者ジル・ドゥルーズの言葉を受け、
「ヘビ」を管理社会の象徴とした今回の「ヘビの渦」。
管理社会の行く末は、都市の未来は、冷たくてちょっと寂しい。
でもこのままじゃいけない。
現代の政治と社会に対する熱のこもった警鐘です。

「ヘビの渦」
NADiff a/p/a/r/tにて2015年3月8日(日)まで
2月28日(土)18時から、〈ゼロ次元〉加藤好弘との
トークセッションがあります。
http://www.nadiff.com/gallery/olta.html#event

TWS-NEXT @tobikan 「上野のクロヒョウ」
あさって2月19日(木)から東京都美術館 ギャラリーBにて。
参加アーティストは、市川紗也子、オル太、佐藤未来、平川 正
2月21日(土)15時からアーティストトークもあります。
http://www.tokyo-ws.org/archive/2015/01/o0219.shtml
posted by ひろとも at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | オル太 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする