2015年11月17日

オル太@死の劇場−カントルへのオマージュ

タデウシュ・カントル生誕100周年記念展
死の劇場−カントルへのオマージュ」が
京都市立芸術大学のギャラリー@KUCA(アクア)にて開催されました。
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カントルという人物のことは私は知らなかったのですが、
ポーランド出身で演劇を中心に活躍した芸術家です。
なかでも演劇作品『死の教室』が有名で日本でも上演されたそうです。
『死の教室』は展覧会のタイトルにもなっています。

今回、オル太はカントルへのオマージュとして、
目覚め(GHOST OF MODERN)」という
映像・絵画・インスタレーションを複合させた作品を出展しています。
GHOST OF MODERN」といえば、2013年から2014年にかけて
オル太がドイツ・ベルリンに滞在した際、
ポーランドのオフィシエンチム(アウシュビッツ)の
取材をもとに制作した映像作品が衝撃的でした。

「目覚め……」は当時の取材をもとに再構成した映像が
作品の中心をなしています。
ベルリン市内の廃墟、オフィシエンチム収容所跡、
チェルノブイリ原発の廃墟、キエフ市内……
亡霊と共に舞台は次々と移ってゆきます。

オフィシエンチムの収容所跡では、一匹の鹿がぴょんぴょんと
人間がつくった境界線を自由に行き交うさまが描かれます。
鹿は10月11日に展示会場で行われたパフォーマンスで再現され、
その日オル太は一匹の子鹿を引き連れて
「目覚め(GHOST OF MODERN)」を演じます。
私は実際のパフォーマンスは見られなかったのですが、
その様子は会場に映像として映しだされていました。

紐でつながれた鹿、門、三段ベッド。
そのなかで亡霊がうごめき、ある者は墨汁の中に
頭を突っ込み、髪で自らの来た足跡を描いてゆきます。

パフォーマンスをこの目で見られなかったのが本当に残念なのですが、
その残骸ともいえる門、三段ベッド、墨汁を入れたバケツなどが
それらを覆う白い布と共に虚しく残されていたのが
(インスタレーション作品になっています)、
生と死の狭間を行き交い苦しんだ人々の思いを
辛くも伝えているようでとても印象的でした。


タデウシュ・カントル生誕100周年記念事業
「死の劇場−カントルへのオマージュ」
会期:2015年10月10日(土)〜 11月15日(日)※会期は終了しています
会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA @KCUA1,2
【参加作家】
パヴェウ・アルトハメル、石橋義正、オル太、アルトゥル・ジミェフスキ
丹羽良徳、ミロスワフ・バウカ、松井智惠、ヨアンナ・ライコフスカ
http://gallery.kcua.ac.jp/

※参加作家には含まれていませんが、安齊重男さんが撮影した
カントルのスナップ写真など14点が会場に展示されていました。
posted by ひろとも at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | オル太 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする