2006年01月06日

思い出鉄道写真館 (2)奥羽本線板谷峠

お正月に実家に帰省した際、またもや探し出してきた写真の数々。
こんどは奥羽本線板谷峠の写真をご紹介しましょう。
冬のものは1983年12月、夏のもの(モノクロ)は1984年8月に撮影しました。

●下り鈍行列車
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板谷峠は東北地方を南北に貫く奥羽山脈の南端にあたる険しい峠で、福島県と山形県の県境にあります。いまは山形新幹線になってしまい、どこにでもある山岳線区と変わりありませんが、かつてここは、スイッチバック駅が4駅も連続していた区間として有名でした。
こちらの写真は、福島からだと上り途中にある板谷駅を発車したばかりの鈍行列車。客車は茶色や青の旧型客車ですね。何せ鉄道としてはとても厳しい33パーミル(‰)という急勾配。当時は鈍行もすべて機関車が引っ張る客車列車でしたから、一駅一駅ゆっくり停まり、引き上げ線に入って助走をつけてから発車していたんです。

●特急つばさ
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峠駅付近を通過する電車特急。上野と秋田を結んでいました。特急列車はスイッチバック駅は通らずに通過線を颯爽と駆け抜けてゆきます。

●峠駅
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「峠」っていう名前の駅、あるんですね。正真正銘板谷峠を越えてすぐのところにある駅です。ものすごい山奥で周辺には民家が数軒あるだけ。うしろに見える屋根はスノーシェードといって、ポイント(分岐器)に雪がかからないようにしたものです。
この駅、駅舎はあるけれど改札を出ても線路(本線)に行き当たってしまい、どこにも行けません。ふつうはどういう風に乗っているのか、ほかに客らしい客もいなくてわかりませんでした(写真に映っている人たちは作業員のみなさん)。ちなみに数軒あるうちの一軒は「峠の力餅」をつくって売る店でした。

●赤岩駅の情景
198408akaiwa00m.jpg
こちら翌年の夏の写真。鈍行が赤岩駅で停車している間に特急つばさが通過しています。右側の客車列車(鈍行)が停まっているのが赤岩駅のプラットホーム(線路は水平)。左下の特急列車が通過しているのが33パーミルの本線です。駅の線路と本線は、その先で合流しています。そう考えると本線がいかに急勾配かわかりますね。

●峠を登る客車列車
198408toge400m.jpg
モノクロなのでわからないのですが、赤い機関車が赤い客車を牽引しています。このころから客車の中にも旧型ではなく赤色の新型客車が登場しました。機関車のおでこの部分が切れているのは失敗ではなくて、わざと芸術的(?)にこのようなアングルに挑戦してみたんです。

数々の名場面を演出してきた板谷峠のスイッチバック。
山形新幹線が開業するおよそ二年前の1990年ごろにすべて廃止されました。客車だった鈍行も電車になり、坂道の途中でも発車できるようになったのです。
ところでこの付近は豪雪地帯としても有名。今年は特に雪の被害が多いので、山形新幹線も鈍行電車も無事に運行できることを願いたいものです。
posted by ひろとも at 01:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 思い出鉄道写真館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
突然過去の記事にコメントを入れさせて頂き失礼致します。
以前より奥羽本線の板谷峠の美しさ、鉄道の情景に興味があり、幾度か訪ねたりしていました。
いつもスイッチバック現役時代に一度は訪ねてみたかったと思いつつも、今も存分に残る遺構を見て回りながら、新幹線の姿を少し違和感を持って見ていました。
こちらの記事には検索から辿り着いたのですが、往時の魅力的な駅の情景、お写真で楽しませて頂きました。
今となっては貴重なお写真ですね。
他の記事も楽しませて頂きます。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc
Posted by 風旅記 at 2015年08月24日 16:47
風旅記さん、こんばんは。
昔の記事を掘り出して読んでくだすってありがとうございます!
中学生が撮った完成度低い写真なんですけどね。
たしかにいまや貴重品です。
私もさすがに板谷峠を鈍行で通ることはほぼありません。
あの頃は、鉄道にも、自分自身にも余裕があったってことでしょうか?(笑)
Posted by ひろとも at 2015年08月25日 01:20
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