2018年08月02日

オル太「スタンドプレー vol.1」

オル太が能楽堂で現代演劇を演じるというので行ってきました。
ときは2018年7月23日(月)、ところは川崎能楽堂(川崎市)。
演目は「スタンドプレー vol.1
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超衆芸術 スタンドプレー」という新聞を模した読み物には、
スタンドプレー」について次のように説明されています。
日常の中で出会う笑いを引き起こす現象を調査し、都市生活の中で生まれる無意識の身体の動きや人為的に仮設された街頭のオブジェがもたらす無作為の状況について明らかにしていく。
また「超衆」については、
群衆と物質や情報を含めた集合のことを『超衆』と名付け、都市の環境や機能によって私たちが演じていると気づく事柄や場所をシミュレーションする。
と説明されます。

これだけではなかなかわかりにくいですが、
キーとなるモノとしてパイロン、ネギ、宝くじ売場などが登場。
それらのモノを中心に、街中でみかけた面白おかしいシーン、
人びとが賭事に熱狂するシーンなどが
鋭い観察と綿密に練られたストーリーによって描かれます。
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着物の女性が横断歩道の前で両手を挙げ、
「あと40日で9月1日。早いねー」と言い続けるシーン。
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街頭でポケットティッシュを配る宝くじの売り子さん。
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パイロンがパイロンの人形劇を演じるシーンも。
私としては、ここがこの劇のハイライトでした(個人の感想です)。

ひとつひとつのシーンはおそらくすべて
実際に見かけた光景だったのだろうと思います。
よくもこれだけ中味の濃い場面を集めたなというのも驚きですが、
それらをうまく組み合わせてひとつの演劇に昇華させたところも驚きです。

パイロンはもともとギリシャの神殿の門を差す言葉で、
劇の終盤に建設中のオリンピックスタジアムが現れ、
互いがギリシャ神話でつながるというくだりは圧巻でした。

パイロンはもともと古代エジプトの神殿の塔門を差すギリシャ語で、
劇の終盤に建設中のオリンピックスタジアムが現れ、
互いがギリシャでつながるというくだりは圧巻でした。

※2018年8月2日訂正

もちろん、演劇ですから台詞もあります。
いままでの無言のパフォーマンスとはだいぶ違います。
ストーリー全体に庶民の悲哀みたいなのが通底にあって、
登場人物はとても愛おしく、心に染みこみます。
「劇団 オル太」とでも呼びたくなるような試みは
大成功だったのではないでしょうか。

ちなみに「スタンドプレー」と称してパイロン、宝くじ売場、ネギなどを
題材にした立体作品は2017年3月に最初に発表されました。
一年四か月の時を経て、すごいものに発酵したんだなという印象です。
「vol.1」とあるのが、ものすごく気になります。
一回上演するだけでもたいへんな作業だったとは思いますが、
「vol.2」以降もつい期待してしまいます。

当日は、第二部としてポーランドのアーティスト、
ダニエラ・タゴフスカとプシャメック・ピンタルによるパフォーマンス
「More! More!」が演じられました。
暗闇の中でひたすら「More」と描き続け、最後に紙だらけになる
二人の姿が目に焼きつきました。


スタンドプレーvol.1/More! More!
公演日:2018年7月23日(月)
開演:19:00
会場:川崎能楽堂
posted by ひろとも at 00:40| Comment(0) | オル太 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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